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富嶽

1 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:47
富嶽。
中島飛行機の創業者である中島知久平氏が独自に構想した、戦略兵器です。
その技術上の実現性がどの程度のものであったかどうかはさておき、
「アメリカは日本の経済力そのものに打撃を与えることが出来、
日本はアメリカ経済を叩けない」
かぎりは工業力の優劣・規模の大小を考えるまでもなく「日本必敗」と言う
結論を出すことになります。


2 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:48
ここで「ではアメリカに打撃を与える手段を開発しよう」と考えたのが
富嶽の構想であるわけです。
この構想自体は戦略爆撃の思想そのもので、正解と言えましょう。



3 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:48
ただし、この構想の時点ですでに中島氏は技術の現場から離れて久しく、
富嶽の技術的な構想は率直に言って採点外です。
川崎航空機が構想した「キ91」、川西航空機の「TB」の方がまだ実現性は
ありますが、排気タービンと与圧室の実用化にほど遠い当時の日本にあっては
結局は国力の浪費でした。


4 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:48
ここで、少し解説を加えてみます。
「何の為に成層圏飛行をするのか」です。
言い換えるなら、何故に排気タービンと与圧室が必要なのかと言うことです。
結論から先に言うと「遠くへ飛ぶため」です。


5 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:48
まず基本中の基本から。



6 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:48
飛行機が飛ぶためには、機体の重量と釣り合うだけの揚力を翼が発生しなくては
なりません。
揚力は空気の密度に比例し、速度の2乗に比例します。
また、同時に空気抵抗も空気密度に比例し、速度の2乗に比例します。



7 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:49
この比例定数をそれぞれ揚力係数Cl、抗力係数Cdと呼びます。

Cl/Cdを揚力と抗力の比率、揚抗比と言います。


8 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:49
一定の速度で水平飛行しているとき、揚抗比=推力重量比になります。
揚力係数と抗力係数は機体の仰角によってそれぞれ変化するので、
揚抗比が最大になる仰角と言うものが機体毎にあります。
揚抗比=推力重量比ですから、最大揚抗比となる姿勢=推力重量比最大
=一番小さな推力で水平飛行が出来る姿勢
となります。


9 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:49
機体スケールとエンジンサイズがマッチしているなら、
この時の所要推力=エンジンの効率最大点となっているはずです。

しかし、たいていの機体では最大揚抗比の仰角では揚力係数が過大になります。
勝手に上昇してしまうわけです。
なにより、燃料を消費して軽くなれば自然と揚力過大になります。



10 名前:富嶽 投稿日:08/08/30 18:49
水平飛行を維持するにはなんとかして揚力を減らすしか無いので、
・最大揚抗比の仰角よりも下げて飛ぶか、
・巡行速度を落とす
・高度を上げる(空気密度を下げる)
・主翼を小さくする